防大では学業の成績だけではなく、「服務」とよばれる寮生活における成績があります。
日常起居が良好か、集団行動を円滑にできているか、はたまたリーダーになれる素質はあるかetc...
服務の点数が良いと「長期勤務学生」という役職に指名されます。
今回は「長期勤務学生(以下長勤)」について説明していきます!
長勤とは、簡単にいえば組織のリーダーだね。
本記事の目次
- 長勤系態
- 長勤学生は優秀!
- 長勤になるためには
- まとめ
長勤系態
簡単に図にまとめてみました!()内は学年です。
まず組織の大きさ順として、学生隊約(2000人)→大隊(約500人)→中隊(約120人)→小隊(約40人)という順番があります。
大隊は4つ、中隊は1つの大隊に4つ(全部で16)、小隊は1つの中隊に3つ(大隊に12、全部で48)あります。
全学生のトップ「学生隊学生長」がいます。
その下に「大隊学生長」、次に「中隊学生長」、最後に「小隊学生長」がいます。
そして次年度の学生長候補、見習いとして「付」(「づき」と呼ばれる)がいます。
中隊学生長以上の付は3年生、小隊学生長のみ1~3年生が1人ずつ付きます。
また、幕僚とは長の補佐をする役割で、寮の運営が円滑になるように働きます。
青枠で囲まれた役職は学生隊本部という部屋で勤務、赤枠で囲まれた役職は大隊本部で勤務、その他の役職は基本自室で勤務します。
長勤学生は優秀!
冒頭でも述べたように長勤をすると言うことは服務点が高いと言うことです。
特に学生隊学生長や大隊学生長はなろうと思ってなれるものではなく、1年生や2年生の早い段階で長勤をできるくらい優秀でないと役職に就かせてもらえません。
そして3,4年生になると与えられる役職が多くなるので必然的に長勤を経験する人が増えます。
長勤経験者の中でも組織の規模が大きい役職になればなるほど優秀な人が当てられるわけやね!
長勤になるためには
長勤になるために必要なのは「指導官評価」と「同期間評価」です。
指導官評価は、学業や訓練の成績、寮生活での真面目さや怠慢でないことが重要になってきます。
同期間評価は、同期から見てリーダーに相応しいか、信頼できる人間かが重要になってきます。
例えば指導官評価が高くても同期間評価が低いと「仕事はできるけど対人関係に問題がある」と見なされたり、逆もしかりで長勤にはなれません。
まとめ
防大での長勤は1部を除きほぼ今後の人生に影響を与えることはありません。(大きい役職に就いていると幹部候補生学校に申し送られて優秀という色眼鏡で見られることはあります)
ですが長勤をすることで組織を運営することの大変さだったり、仕事をする上での信頼関係がいかに大事かなどを学ぶことができるので、非常に良い経験になることは間違いありません!
成長の場、防大でさらに力を伸ばす制度が「長勤」ということやね!